「5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本」を読みました。
みなさんは仕事の中に苦手なことはありますでしょうか。「資料を作ることが苦手」や「データの見方が分からず分析が苦手」など色々とある中、同僚からよく聞くのは「先輩や上司に事業説明することが苦手」という言葉です。確かに、資料作りが得意な人でも、その説明が”資料棒読み”で聞くに耐えないことは多々あります。
仕事ができる人とは、「資料がまとめ上手」だけではなく、「伝わりやすい説明上手」であることも求められます。そのために何をすれば良いかのヒントが書いてある本でした。
1 基本情報
◆書名
5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本
◆著者
ひきた よしあき
◆出版社
大和出版
◆出版日
2019年4月30日初版
2 概要
◆思いを言葉にする力
・1歳〜5歳:200語
→5歳には5,000〜10,000語習得可能
自分の思いを様々な場面でアウトプットしたくなる
(1)頭の中にあるものを知る
・ボキャブラリーを増やす
例)30秒で図形の名前を10個言う
・形容詞を言わないようにする
例)嫌い、甘い、美味しい
→本質が見えてくる(何がどう美味しいのか・・・)
・五感や自分以外の人の様子を交えて表現する
例)情景を言葉にする、実況アナウンサーの言葉に注目する
(2)人の頭で考えるクセをつける
自分以外の視点で多角的に捉える
・日頃の行動に理由をつける(何故そのような行動をしたのか)
・主語を3人称にして考える(客観性、説得力を持たせる)
(3)言葉の戦略化
・「〇〇という考え方」で仮説立て、自分なりの切り口を作る
・「一人ブレスト」でアイデア出し
(4)論理的に発想する力をつける
・「何故」を5回投げかけ物事の真意を知る
・「弁証法」でピンチをチャンスに(反対意見を大切に、長所と短所を合わせる)
・伝える人をイメージしターゲット化(擬人化、相手との共通イメージ)
・ゴールから考え、見えていない部分を明らかに
(5)真に伝わる表現力を磨く
・”40文字”を意識、動詞を多く入れる
(必要のないものを捨て、伝えることを絞る)
・相手を”自分ごと”にする(主語を「私たち」にする)
・「とっておきの話」や「人が驚く数字」を使う
・朝、その日の話題を仕込みまくる
3 感想
初心者にも分かりやすく体系だった内容でした。自分が何気なくしていた行動を言語化してもらうことで、改めて自分自身に意識させることができたと思います。今回は概要のみまとめましたが、本では”話すことが苦手”な主人公が、ステップを踏みながら徐々に説明上手になっていく変遷が描かれており、「自分は今この段階かも」と投影し易くなっています。是非読んでみてください。