「FACT FULNESS」を読んでみました
「FACT FULNESS」をやっと読み終えました。
購入した本屋でも平積みされているなど人気な本かと思います。
まずは、基本情報をご紹介します。
1 基本情報
◆書名 FACT FULNESS (ファクトフルネス)
◆著者 ハンス・ロスリング
◆出版社 日経BP社
◆出版日 2021年1月29日(第1版)
内容はこの手の本の初めて読む人にも易しく、著者の様々な実体験を通して学んでいくものでした。
ざっと概要をご紹介します。
2 概要
◆間違った知識=アップデート不足ではなく、脳の機能によるもの
(ドラマチックすぎる世界の見方が理由)
⇒”考えずに感じているだけ”
◆「ファクトフルネス」になる(ネガティブなニュースに気付く)
例)世界の人口=約76億人(2017年)
→2100年には約110億人、しかし”ひたすら”増えてはいかない
(子どもの数は既に横ばい、大人の増=人口増)
◆「ファクトフルネス」その①
話の中の「分断」を示す言葉に気付くこと(大半の人がどこにいるのか)
⇒平均に比較、極端な数字の比較に注意(最上位と最下位)
⇒上からの景色であることを思い出す(同じように見えて低さが違う)
◆「ファクトフルネス」その②
ネガティブなニュースに気付くこと(悪いニュースの方がインパクトある)
⇒”悪い”と”良くなっている”は両立する
⇒良い出来事やゆっくりとした進歩はニュースになりにくい
⇒悪いニュースの増=悪い出来事の増とは限らない(監視の目が影響)
⇒美化された過去に気を付ける
◆「ファクトフルネス」その③
グラフの直線への思い込み(世界の人口はひたすらに増えてはいかない)
◆「ファクトフルネス」その④
恐ろしいものには自然と目がいってしまう
⇒世界は恐ろしいと思う前に現実を見る
⇒リスクは危険度と頻度(質と量)で決まる
⇒行動する前に落ち着く
◆「ファクトフルネス」その⑤
過大視本能(1つの数字が重要であるように勘違い)
⇒比較(1年前、類似地域など)や割り算(1人当たり)すると良い
⇒80:20ルール、最も大きな項目に注目する
◆「ファクトフルネス」その⑥
ひとつの集団のパターンを根拠に物事が説明されていたら、それに気づくこと
⇒同じ集団の中にある違いを探す(大規模な場合は特により小さく正確に)
⇒違う集団の間に共通項を探す(分類自体が正確か確認)
⇒違う集団の間の違いも注目(1つの集団で言えることが、違う集団にもあてはまるか)
⇒過半数か(半分より多いのか、99%なのか)
⇒強烈なイメージに注意
⇒自分以外はアホだと決めつけない
◆「ファクトフルネス」その⑦
色々なものが変わらないように見えるのは、変化がゆっくりと少しずつ起きている
⇒小さな進歩を追いかける(少しの変化の積み重ねで大きく変わる)
⇒知識をアップデートする(常に変わりゆくある)
⇒おじいさん、おばあさんの話を聞く(価値観の変化)
⇒文化が変わった例を集める
◆「ファクトフルネス」その⑧
1つの視点だけでは世界を理解できない
⇒自分の考え方を検証(自分と違う意見も検証し、自分の弱点を見つける)
⇒知ったかぶりはダメ
⇒数字は大切だが、数字だけに頼ったらダメ
⇒単純なものの見方と、単純な答えに警戒
◆「ファクトフルネス」その⑨
誰かが見せしめとばかりに責められていたら、それに気づくこと
⇒犯人ではなく原因を探す(その状態を生み出した原因やシステム理解)
⇒ヒーローではなく社会を機能させている仕組みに目を向ける
(社会の仕組みを支える人たちの功績をもっと認める)
◆「ファクトフルネス」その⑩
自分の焦りに気付くこと(焦りの本能を抑えるには、小さな一歩を重ねる)
⇒深呼吸する(時間をかけて情報を集める)
⇒データにこだわる(正確で重要なデータだけ取り入れる)
⇒占い師に気を付ける(最高と最悪のシナリオだけではない)
⇒過激な対策に注意する(副作用を考える)
3 所感
どんな立場の人でも、「自分にはこういうところがあるな」や「こういう所に気を付けていかないといけないな」と身に染みて実感できる内容が書かれているなと思いました。この著者は決して成功者としての助言ではなく、自分自身も失敗を重ねながら気づきを得てきたからこそ、失敗しやすい点を理解し発信できているなと思います。
ぜひ機会がありましたら一度読んでみてください。読み終えた後から、日々の出来事に対する見方が変わると思います。